カーネーションとゲーム機。五月を前に、人は何を「まだ」買っているのか

楽天トレンド

4月も後半に差し掛かると、ネット通販の急上昇ランキングには、ある種の「焦り」が透けて見えるようになる。来月の予定、忘れかけていた約束、ずっと後回しにしていた何か。売れ筋商品を眺めていると、数字の向こうに人の行動パターンが浮かびあがってくる。今日のランキングに並んだ商品たちは、そういう意味で正直だった。

「まだ現役」という安堵感を、人は¥37,000で買う

Nintendo Switch有機ELモデルが今日も上位に居座っている。発売から数年が経つこのハードが、¥37,979という価格帯で1,084件のレビューを集め、平均4.74という高評価を今も維持しているのは、それ自体が小さな社会現象だ。ゲーム機の世界では常に次世代機の噂が飛び交うが、それでも「今これを買う」という人は絶えない。「何を買えばいい?」と迷う初心者が膨大なレビュー数に背中を押されて選ぶ——その構造は合理的で、どこか微笑ましい。枯れた技術への信頼、というのは、ゲーム機だけの話ではないだろう。

5月の第二日曜日を、もう怖れ始めている人たちへ

花のギフトが2種類、同時に急上昇している。アジサイのアレンジメントが¥2,990でレビュー14,792件、カーネーションの鉢植えが¥2,740で6,308件。どちらも「早割」を前面に打ち出し、今夜や今週末までのタイムリミットを設けている。この二商品を合わせただけで2万件を超えるレビュー数は、日本の「母の日」という文化のスケールを静かに物語っている。「今年こそ早めに動こう」と毎年思いながら、結局ギリギリまで動けない——その後ろめたさを、早割クーポンが実に鮮やかに回収している。(→早割アジサイの実物はこちら

ドラえもんのオムツに、親は何を求めているのか

マミーポコのオムツにドラえもんがプリントされている。それが7,734件のレビューで4.79という、ほぼ満点に近いスコアを維持している。¥5,586で3個セット。毎日何十枚も消費する消耗品に、わざわざキャラクターを求める。これは親の側の小さな贅沢というか、反復する日常に忍び込ませたユーモアだ。オムツを替えるたびにドラえもんと目が合う——それが育児の疲労を少しだけ軽くするのだと、経験のある人なら分かる感覚がある。機能ではなくキャラクターで選べる「余白」が、今の育児現場にちゃんと残っているのは悪くない。

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売れている商品を並べると、人は「義務」と「安心」と「小さな喜び」のあいだで買い物していることが分かる。節約でも衝動でもなく、生活の質感をほんの少し整えようとする動き——それが4月後半の急上昇ランキングの、正直な正体だ。

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